新公を見てきました。
花組の次世代を担う若手の頑張りをしっかりと見てこようと思いまして。



みつる(華形ひかる)
崖の上の登場から立ち回りまで、緊張しているのかずっと下あごが出ているのが気になりました(笑)。
歌は「自分は歌が苦手」「でも綺麗に(丁寧に)歌いたい」という気持ちが伝わってくるような歌でした。
…慎重に歌っていましたね。
ああ、オサさんて歌が上手いんだなーと今更痛感しましたが。
立ち回りはヘナチョコ。剣を交える相手も下級生で不慣れな分、段取り感は隠しきれません。

でも、ああ、いいなぁ、みつる!と思ったのは
カヴァーレ家やモンデーロで、愛や理想を語る時の青臭さ。
この青臭い小童な風情がなんともこの話に若さという味付すると共に
この薄っぺらい脚本に説得力を与えていたように思うのです。


如何せん、春野さんのヴィットリオは大人過ぎるのです。
春野さんのヴィットリオは
母親を亡くしてから、ヴィットリオの純粋さは内側に大事に秘められ、隠し続け、表に出ることが無い。
傷つくことを怖れ、現状を受け容れ、流されるようにして生きながらえつつも、
いつか身分差別を乗り越える機会を虎視眈々と狙いながら待っている…そんなヴィットリオ。


役作りが間違ってるとは言いませんが
持ち味とは正反対であるとだけ言っておきましょう…。



それに反してみつるのヴィットリオが持つのは剥き出しになった純粋な魂。
まだ傷つく余地のある、若くまだ青い精神。
彼の思い描く未来は脆くガラス細工のように儚いもののように見えるのに
抱きしめる女を力の限り愛する男の刹那。


母親の死から傷を背負ったまま「母を幸せに出来なかった」苦しみを抱き
次に愛した女性は必ずや幸せにしたいと夢見る(夢見る…)青年。


あーこれがヴィットリオなのね、と納得せざるを得ませんでした。
最後にドンブイユ公爵に抱きしめられる時も、みつるの青臭さと子供っぽさが
「よかったね、パパに会えて…」と(笑)素直に母心で見ていられますから。
(春野さんと萬様ではこう、どうも色っぽい場面に見えてしまって…赤面)



そして、もう…みつる里音について報告しなければ…
里音たら!里音たら!!!
あれ?ルチアってこんなに地味な役だったっけ??(違)
と本気で頭を悩ませて閉まったじゃないですか!(震)

ニコラの扇めぐむくんの顔を思いっきりくすぐったい手で触りまくる里音ルチアに
ニコラが生き返ったらどうしよう!!と本気でドキドキしました。
(動かなかったですけどね)

ただ若干顔は強張っていたような…
本当にすみません、すみません、すみませんすみませんすみません里音がくすぐってしまって…(平謝)



みわっちの偉大さを痛感しました。
みわっちは里音にいくらくすぐられても安らかで美しいお顔で眠っております。


みわっちに聞いてみたい。
「くすぐったくないんですか?」と。


ほかの皆も、拙さをエネルギーに換えてとても頑張っていました。
良い新人公演でした。


通常カーテンコールが終わっても尚、立つ気配も見せずに拍手をし続ける客席の花組上級生たち。


「皆でお礼を言いましょう」、と提案するみつると
声を揃えて「ありがとうございました!」と挨拶する花組下級生たち。


本当に素敵だな、と思いました。


そうそう、最後に1人。
やはり花組の次世代を背負って立つ若手(もうベテラン?)さんは紫峰七海さんです。
ふみかの声はエロ色気がありすぎて、鼻腔が熱くなります。(それって鼻血デスカ)
ふみかばんざい!



というわけで、今日はこのへんで。