愛が残してくれたもの 
一粒の涙と一かけらの笑顔



千秋楽。
また一つ、終わってしまった。

今回、毎週末3往復いたしましたが…よく考えたら2週間ちょっとの公演だったそうで……(驚)(今更)


たった2週間の間に新幹線の人身事故だったり、台風があったり、(場所は離れてはいますが)震災があったり…梅田付近の交通網も何度か狂ったり。

そんな中、それでも梅田に駆けつけて見た夏の夜の夢は、温もりの中に涼やかさと熱さが入り混じったようなそんな不思議な夢でした。まるで波乱万丈の2週間そのものだったかのような、夢だったのか現実だったのかさえ覚束ないような、夢。



見ているのは夢なので、都合よく脳内解釈を加えたり不要な部分は悪しからず脳内削除させていただきました。(爆)
宝塚版ベルサイユのばらみたいな作品でしたよね。……要するに駄(以下自粛)。
ストーリーも登場人物の性格も人物相関も頭の中に叩き込まれているので、脳内変換しながら愉しむということに別段苦労はしませんでした……折角、脚本を書き足していただいたのに本当に申し訳なかったです。(毒)


そんな作品を力技で本当に力技で魅せてくれた花組
と、専科のお姉さま方。
美しいメロディと振付と。
美しい照明(フィナーレのまとぶさんのトコロとか極彩色ギラギラで最高に好きでした)と
あの舞台装置(白目)、そしてこの作品を生み出してくださった(敬語)草野先生と。


それでも最後に結局は全て愛しく思えたのは、
舞台に愛が溢れていたから。

そして私の心にも愛がとめどなく溢れて涙となって頬を濡らす。



同じ歌詞のリピートは好きではないのだけれど、それ以前にどうなってるんだその歌詞は、とずっと思っていたプロローグ。
光の君♪源氏の君♪×エンドレス(笑)

光君の眩さと春野さんの輝きがダブって見えてしまってから。
皆が春野さんの事を歌っているように感じてしまった。
歌いながらキラキラと輝いた組子の笑顔が愛しい。



須磨を訪れる頭の中将。一時の再会。
源氏を置いて都に先に帰る時の優しくて温かな表情。淋しそうな源氏の背中をそっと包み押し出すように、励ますように…ほんの少し涙で目を潤ませて微笑んだ。



今回、役が本当に可哀相だったすだまのまとぶん。
私が不要だと思った場面の殆どを荷わされてます。「かわいそうに(byすだま)」←この台詞とか本当に要らなかった…。
(配役発表当初から危惧してた通り、やっぱりすだまは二番手の役じゃなかった…美味しい役だっただけで。なんでわからないかなぁ…ストーリーの中心人物以外の場面やナンバーを増やしたら世界を壊すだけなのに)(わかりやすい例→ベルばらのざーますざーます)
しかし、キャラ統一すら難しいその中で、総合司会(草野T談)(絶句)である時と精霊役である時を割り切ってほぼ別人格でやり通したような気がします。
光源氏と絡む時に色気全開にして立ち向かう姿。包容力を感じた。大きくなったなーゆうちゃん。
どうせなら愛の讃歌を歌いきって気を失った源氏の君を腕に抱いて昇天して欲しかったですけど何か。
(どうせ中途半端な宇宙ものにするんだったらそれくらいエンターテイメントに徹して欲しかったです…)(嘘)


それから私が今回好きだったのはりせ夕霧。1部の男役舞も表情がキリリとして素敵だった。ファントムを経たせいいか声も綺麗に張りがあって気持ちいい。
めおちゃんはキメ顔がぼわんとして見えるのは口が小さいせいかなーと思うので、もう少し口に気合が入るといいかな。
まぁくんは謎だらけー♪の時に春野さんに微笑むのがねー可愛くてねー。(評になってません)(甘)



惟光&良清なきよみめぐむ…光君の髪飾りや袖を直してくれて、うーん、デジャヴ。そう、まるでファントム@殺人後ピクニック前。
須磨から帰ってきた後に二人にかける光の君の言葉。主であることの驕りは欠片もなく、ただ優しく温かい………惟光の言うとおり「勿体無いお言葉」


  ああ、なんと誇らしいことか!我らの主はこんなにも美しく優しく情け深い…!!!


と、ついうっかり惟光&良清に感情移入してトリップしてしまいます。(痛)



それくらい、春野寿美礼さんは本当に誇らしい花組のトップさんなんです。(ファンが言うな)




その春野さんもやっぱりたくさんの愛を一身に受けて、さらにきらきら輝いていた。
フィナーレのパレード?「流れ行く雲が月をかすめるように」って歌う時、組子がそれぞれ春野さんを見つめていく振りになっていたのだけれど、春野さんは正面への目線を外すことなく、でも組子の愛を全て漏れることなくしっかりと受けとめてた。
両手を広げて、組子からの愛を客席からの愛を全て受けとめて、
そして最後にただ一人、紫を見つめて微笑む光君。
暖かな光が灯るように、愛がふわっと広がっていく。


たくさんの愛を集結させることが出来る人。
そしてそれを発散することが出来る人。




えりたんのディナーショーを知らなかったのか「えっ?そんなのあるの?」くらいに驚いていた春野さん。(上目線と天然ボケでいいコンビ)

何度目かのカーテンコール鳴り止まない拍手に「頑張る、よね?」と声をかける春野さん。
まるでまとぶんの背中を押し出すような温かくて強い愛。


そして春野さんの一歩後ろでいつも柔らかに微笑んで立っていてくれる彩音


そんな愛を一つ一つ感じられるように、心に刻んでいけるように。
自分もしっかり強い心を持てるように。
日々精進でございます。
ついていきます。


来週はハロダンです。(予告)