■
おめでとう、おささん。
春野寿美礼が宝塚を去る日が近づいていることに気付いてた。
宝塚の男役トップスターという名の鎧みたいなものが取り払われたような、そんなおささんを見たとき
ふと脳裏を掠めてきた予感。
それでも発表を目にした時、鈍器で殴られたように頭が痛み、呼吸の仕方を忘れた。寒いわけでもないのに身体が震える。
寂しくて、携帯に保存したおささんの画像を見てた。
笑顔のおささんの写真に自然に自分も笑顔になった。
それなのに、気がついたら目から涙が零れていた。
愛に包まれたおささん。
くるみちゃんのブログが更新されていた。
心が温かくなるようなくるみちゃんの優しくて柔らかな日記に
また勝手に涙が零れた。
おささんのことを好きで、淋しいのは私だけじゃないんだ。
当たり前のことに少し心が救われる。
おめでとう、おささん。
ありがとう、おささん。