どうして私はオリガが好きになれないんだろう…とずっと考えていたのですが
その理由が少し整理がつきました。


リュドヴィークとイヴェットの間に何かがあると知り、
イヴェットが自分の感情をコントロール出来なくなるくらいに
リュドヴィークに思いを寄せているのを知っているわけです。

お互いがお互いの気持ちを言葉にしなくても
それらの思いを感じ取れるだけのすれ違う様を何度も目撃しているわけで。


そしてパリの思い出を語り合って…




どうしてそこでリュドヴィークに身体を摺り寄せてくるんだろうか。
私が持つのは対リュドヴィークに対する嫌悪感ではなく、
対イヴェットに対する嫌悪感。


女性の弱さを武器にしてしまうずる賢さ。


自分の足で立とうとしない、誰かに縋り、寄りかかるだけの人生。


金のバラとデザートローズはもしかしたら
オリガへの罰


あの時のパリからは立ち直れるのかもしれない、一歩踏み出せるかもしれない。
クリフォードの愛によって前向きに生きていけるかもしれない、
でも


枷のように重く背中にのしかかる過去を新たにつくってしまったのかもしれない。



幸せは苦しみの中に点在する光りのようなもの。
鮮烈な光り、柔らかな光り…穏やかな光り


胸を刺す光り。