別れの感覚がまだ湧かないのですよ。
とかなんとか言いながら、泣き崩れ落ちてそうでそれはそれで怖い私です。


慌しくしていました。
遠征の準備もしながら(この時期の白服って寒々しいかふこふこふわふわの両極端でセレクトに悩みました)仕事に日常に手一杯で、自分の感傷的な感情なんてどこかに追いやらなければならない日々でした。
あっという間にとうとう最後の遠征を迎えることに。
今、ふと落ち着いて心と向き合うと、この数週間どれだけ春野さんの舞台を渇望していたのか、どれだけ大きな心の支えだったのか、と思い知らされます。


そして、誰がなんと言おうと




イケコやBが花組の為に作ったこの作品、作曲や振付も装置も衣裳も全て「この」為に作られたもの、そこに込められたたくさんの思いとエネルギーを、そして愛を、こんなにも強く感じたのはもしかしたら初めてで、そしてそれは最後なのかもしれません。


春野寿美礼の最後の舞台が、春野寿美礼だけが突出して演出された舞台にならなかったことが、何よりも嬉しいのです。
確かに春野さんは魅力的です。(痛)(序の口)
ソフト帽を被らせたら最高、後姿でも最高(小さな後頭部、すっきりとしたうなじに背中に背負った哀愁も)、ソファに座らせて足を組ませたらなお最高(※明智さんatロビー)、煙草を吸ってもさ、最高!!!(ウウウウウウルフ)(因みに嫌煙者ですが何か)


何よりその武器とも言える歌声に、数々の演出家の先生は春野寿美礼に歌わせ、歌わせ、歌わせ続けてきました。
どの作品とは言いませんが、これでもか!!と春野寿美礼が歌い倒していたショー作品、振り返れば私は余りいい作品だったとは思えないのです。それでも当時はとても楽しんでいましたし、たくさん通いましたが。


あの時の春野さんは、花組から一人また一人と離れていく毎に、いろんなものを背負い込んでいったように思えて、それでもなお微笑む姿を見るのには苦い痛みを伴ったから。



そんな春野さんがこうして一点の曇りもなく、清々しい笑顔で舞台に立っているのを見れるということが何よりも幸せと感じるのです。

心残りのない

晴れやかで

暖かで

そして優しく包みこむように

花組生も、客席も、オーケストラも照明さんも、(大道具さんや衣装部さんも…)劇場全体をも包み込んで柔らかく溶かすように



そして逆に劇場全体からのたくさんの大きな愛に包まれた春野さんを見るのが本当に幸せなのです。





前楽も千秋楽も奮発しました。(清水の舞台からはしらふでは飛び降りれません=酔った勢いで買ってしまいました)
というわけで明日から3日間、夢を見てきます。
たくさんの幸せと愛にありがとうの気持ちを連れて…