宙組のファントムを見たとき、
たかちゃんエリックが撃たれてはけた後に樹里ちゃんキャリエールが登場したのを見て
「はやく!!はやく見つけてあげてー!!」と心の中で絶叫していたのを覚えています。
そして見つけた後も「さっさと名乗ってやってくれー」と告白までの僅かな会話の間すら
もどかしかったこともはっきりと覚えています(笑)。


花組はですね、
ゆみこキャリは初めからわかってるんです。
撃たれたエリックはここにいる、って。

オサエリックもわかってるんですよ。
ジェラルドが見つけてくれるのはこの場所だ、って。


二人の関係はYou Are My Ownの歌そのもの。
ずっとずっと奥深いところでわかりあっていた二人の絆(某24時間テレビに非ず)


キャリエールは狂ったベラドーヴァも醜い顔のエリックも
世間の冷たい目から守る為にオペラ座の地下に閉じ込めてしまったけど

(きっとキャリエールはこの件について頼る人など誰もいなくて心許なかったろうに)

ただ、愛する人を守りたいが為だけに、ただ守ることそれだけを生き甲斐にして生きてきた人だから

だから彼がどれほど弱く、罪深い人だったとしても、
このキャリエールという人間がいたからこそ、
純粋で心優しくて、いたいけで健気なエリックが育ったのだと思うから


この二人の父子像が呼応するように整合され作り上げられていることに
二人の役者っぷりと相性の良さを発揮できる舞台に出会えて良かったと心底思うのであります。



さてさて。

今日のエリックは、キャリエールの腕に抱かれて「地下へ戻ろう」と言われた時に
もう残っている力の限りに「父親」に向かって笑顔を向けようとするんですよ。
その笑顔のいじらしさと言ったら…………………!!!!


最後に父に名乗ってもらえた事への安堵感と
それまで夢の中や記憶の彼方でしか感じなかった腕の中の温もりと
父の腕の中という愛に包まれたエリックは幸せな安らぎに満ちていて
この子は本当に天からの使いなんじゃないかと思いましたよ。


今日の会総見、黒燕尾で変化球。「フッ」までのビミョーな間!
「オペラ下げて、拍手、オペラ上げ」の手順をからかわれていたような…(笑)
春野さんのそんなところが大好きです。
ショーがないと会総見もつまらないと思ってたけど、黒燕尾でめいっぱい楽しみました。
楽しませてくれたのは春野さん。
ファンでいて本当に幸せ、と思う今日この頃。
(本編だけでも頭痛くなるくらい泣かせてもらいましたしね)