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(多忙につき更新滞りまくり)
(たくさん書きたいこといっぱいあるのにー)
キャリエールのことをお父さんと呼びかけたいと歌うエリック。
でも、お父さん、と最後まで呼ばない彼。
撃ってくれと懇願しながらも「ジェラルド」とファーストネームを呼ぶのは
きっとキャリエールが自分の父親だと世間に漏らさない為の配慮だったのかもしれない。
ウィリアムブレイクの詩に描かれた黒人のこどものように。
自分に与えられたもの背負わされたもの全てを受け入れ
闇の中でも希望の光を忘れずに微笑む彼が
この世のなによりも清らかで美しく、そして眩い光なのだと思う。
トークショーで彩音が言っていました。
「エリックのことを守りたいと思う愛」なのだそうです。
まるで聖母マリアのようにエリックを腕の中に抱くクリスティーヌに感じたものは守る愛そのものであったと思うし、
そしてそれこそが春野の演じるエリックにぴったりと寄り添うように呼応したクリスティーヌ像なのだと思う。
ここで活きてくるのが真飛フィリップの甘さと熱さ。
フィリップは人が羨むような財力も容姿も愛も苦労せずに初めから持っていて、
天から弐物も参物も与えられているような人物。
クリスティーヌの横にいてつり合う華やかさも幸せにするだけの力も全て持っていて
だからこそエリックの思いの行き場のなさ、哀しさ、切なさが一層際立ち
クリスティーヌへの愛の深さと重みも全く異なる物となっていく。
エリック「命かけて君を守ろう」
フィリップ「命惜しくはない」
クリスティーヌをしっとりと包み込むように守ろうとするエリックはきっと自分が傷ついても痛みを感じないのではないかしら。
自分の痛みに関して、鈍感というよりも麻痺しきっているような人。
春野エリックは、彼自身が傷ついている時に笑顔を浮かべるから。
だからそれが切ない。
フィリップは、クリスティーヌがさらわれ、いなくなってしまったことに対して自分が傷つき
無我霧中でクリスティーヌを探しているような人。
クリスティーヌを守りたい、というよりは
自分の恋した相手クリスティーヌを取り返したいという思いが勝っているように感じるから。
だから最後、フィリップを傷つけようとするエリックが切ない。
ああ、切ない程私は花組ファントムが好きだー。
※大劇場遠征終了いたしました。
東京公演が始まるまでにいろいろ纏めたいと思っておりますが…
いつになることやら…(嘆息)