パリの思い出です。
愚かだと嘲笑いながらも、囚われ続けてきた過去。
いや捕われ続けてきたことすらも嘲笑っているのでしょうね。

今日のリュドヴィークはイヴェットと抱擁して、なかなか離れませんでした。
毎回私はあの場面であの2人の醸し出す切ない抱擁にパリの香気に酔うんですが。
今日はなかなかイヴェットを抱く手を緩めないリュドヴィークに
眩暈を起こしそうになるくらい酔っ払いました。

(おかげで二日酔いになりそうです)(エー)

リュドヴィークは抱擁の後、コルベットさんから金のバラを渡されるという
ちょっと(だいぶ)重要な場面があるのですが、
それが原因で、コルベットさんとの絡みがほんの僅かばかり短くなってたような気がします。
今日に限り。

コルベットさんもきっとやきもきしていたに違いない。
※私のオペラはリュドとイヴにロックオンされた状態ですのであくまで想像の範疇ですが。

それにしてもいいですね。
パリは。
ずっと見ていたいくらいなのに、ほんの少ししか絡みがない。
マラケシュきてからなんて2人はずーっとすれ違いのみだし。

でも、リュドヴィークはずっとイヴェットを思ってるんですよ。

 デザートローズを空にかざして目を細めて、何を思ってるんですか?
 オリガさんに抱きつかれながら、何を見つめてるんですか?

 パリの螺旋階段(劇場の非常階段)で雨に打たれながら何を考えてるのですか?

リュドヴィークの瞳の先にイヴェットが見えるんです。



 イヴェットのリュドヴィークを見つめる瞳。
 リュドヴィークのイヴェットを見つめる瞳。



熱っぽく潤んだ瞳、瞬きもせずに強く強く惹かれ合う眼差し。
慈愛と渇望。
そして同じ匂い。


ああ、なんか2日酔いどころか1週間くらい酔っ払いそうなくらい
パリ幻想の甘くて…苦い香気。